満足度85%:天気の子 感想【ネタバレなし】

満足度85%:天気の子 感想【ネタバレなし】

満足度85%:ランク高

あらすじ

高校1年生の夏、帆高は離島から逃げ出して東京に行くが、暮らしに困ってうさんくさいオカルト雑誌のライターの仕事を見つける。雨が降り続くある日、帆高は弟と二人で生活している陽菜という不思議な能力を持つ少女と出会う。

はっきり言おう。新海誠作品は好きだ。

新海誠監督との初遭遇は、女々しくも美しい作品「秒速五センチメートル」になる。なんとも女々しい主人公に多少苛立ちながらも、構成・脚本・作画に対して「これはすげーなー」と思ったことを覚えている。しかも、監督を含め極少数のスタッフで作ったというのだから、その質にこだわる変態性は群を抜いていた。得も言われぬ、なんだかスゲエ奴が現れた感は半端なかった。

そのこだわり故に大衆受けはせず、一部コアなファンからの熱烈な支持を受けて成熟していく方だと思っていたが、ところがどっこい「君の名は」で社会現象レベルで大衆支持を受けてしまった。

ということで、言わずもがな、次作であるこの「天気の子」はどうあっても「君の名は」と比較されてしまうのだが、私は「君の名は」と比較しても十分に面白い映画だったと思う。ただし、これは新海誠作品の色が強く、賛否両論あるかもしれない。

逆を言うと、これでヒットすれば、細田守監督のような特定の世界観を持ったこの監督が、世間に本当の意味で受け入れられる瞬間だろう。

相も変わらず、圧倒的に美麗な作画

(C)2019「天気の子」製作委員会

作品の感想に入る前に念のため言っておくが、圧倒的に美しい作画は、当然本作も健在だ。ぴちゃぴちゃと跳ねる雨粒、雨雲の隙間から見える陽の光、空に舞い上がった時の疾走感など、それだけでも目を奪われる。

一部夜空のシーンなどは実験的に観えた部分もあったが、全体的なクオリティはさすがの一言だ。

不安に思っている皆さん、安心してください、新海さんですよ。

少年少女の目線を思い出そう

子どもを題材にした作品にありがちだが、本作の主人公たちは、合理的なところとは真逆のところにいる。客観視して見ればありえない行動でも、経験不足から来る狭い視野と、浅はかな考えのまま、自らの考えで突き進んでしまう。

そして、それは本作の主人公・ヒロインも同様だ。大人が見れば何故か、と思うことに逆らっていく。その様は全く合理的ではない。

しかし、非合理的なものは時として「奇跡」を産む。

その過程を純粋に楽しめるかどうかが、本作を楽しむポイントだ。中学生くらいの子が主人公の作品を観て、「考えが理解できない!」とツイートしてしまう人はあまり楽しめないだろう。

本作の肝は、シャア少佐(クワトロ大尉)も体験し、思わずつぶやいちゃった「これが若さか…」である。皆さんも本作を観た後は、存分にこの言葉を思い出すとよい。

(C)2019「天気の子」製作委員会

構成の妙・音楽の妙

上記、子ども主人公と対比する形で描かれるのが、当然大人のサブキャラだ。本作はそれを少々強引ではあるが、複数の大人目線を上手く盛り込んでおり、観客の声を代弁してくれる。だからこそ主人公たちの選択に違和感が生じ、それが物語の盛り上がりに貢献する。そのあたりが上手くできている。

また、音楽の使い方に関してだが「天気の子」では「君の名は」よりも、その点はよかったと思っている。中盤まで特段印象に残っていないが、物語のクライマックス付近は、映像美・音楽・音圧を一つに合わせ、グッと盛り上げる。前作でも勿論そういう場面はあったのだが、本作のテーマである「天気」とはことさら相性が良かったようだ。

RADWINPS野田洋次郎の起用は、今回もバッチリだったと言えよう。

声優のチョイスとタイアップは少し残念

正直に言うと、私はタイアップを推奨する側の仕事をしている人間なので、あまり大きな声では言えないが、今回は少々タイアップが目につきすぎたと感じる。

声優のチョイスをはじめ、作中にも多くのタイアップが出てくる。実際の商品などであるから、作品内にあっても問題はないのだが、その数が多すぎて少々物語に水を差された気がする。

また、声優に関しても少々物申したい。小栗旬や本田翼は起用するべきだったのだろうか…。

誤解しないでいただきたいが、私は小栗旬も本田翼も好きだ。本作の声優としても、最初こそ違和感があるが、時間がたつとフィットする。彼らの声が作品に合っていないわけでもない。

しかし、「もっといい人が居ただろう…」と感じてしまうことは事実なのだ。声の演技をしっかりできる俳優さんは意外と少ない。

まとめ:この時期、そして映画館での鑑賞をお勧めする

上記で述べたように、音楽との親和性が高い作品のため、できるだけ視聴環境の良い場所、すなわち映画館での鑑賞をお勧めする。また作中の時期が夏であり、雨が大量に降るため、まさに今の時期が体験する時期としては最適である。

概要・キャスト

(C)2019「天気の子」製作委員会

監督・脚本・原作 新海誠

醍醐虎汰朗
森七菜
本田翼
吉柳咲良
平泉政
倍賞千恵子
小栗旬

製作年 2019年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 114分
オフィシャルサイト: https://tenkinoko.com/


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