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あらすじ
引っ越し直後で近所に友達がいない少年、アンディ(ガブリエル・ベイトマン)は、誕生日に母親(オーブリー・プラザ)からバディ人形をもらう。その人形は最先端テクノロジー企業・カスラン社の新商品で、音声認識やセンサー付きカメラなど高度な機能を備えていた。人形は“チャッキー”と名乗り、アンディに一番の親友だと話し掛ける。しかしこの人形は欠陥品だった。
何だか怖がるポイントが見当たらない

映画であれドラマであれ、大体長期化しているシリーズは回を追うごとに面白さや新鮮味が無くなっていく。チャイルドプレイシリーズは1~3を制作した後に、もう3作制作されている人気シリーズだが、ご多分に漏れずそのレールを綺麗に走っている。
1はカルト的ホラーの良作、2はそれなり、3はマンネリ、それ以降のシリーズは基本的にもはやギャグという認識だが、本作はそこから脱却を図るため、シリーズの一新を図った意欲作だ。
しかし、Itの制作陣が携わったせいか、本作はホラー要素よりも「あいつ絶対にぶっ〇したるねん」という闘争心が目立つ作品となっており、もはやチャイルドプレイである必要があるかどうかも微妙なところだ。
現代風にしたことで、恐怖感は激減

さて、あらすじなどでも一部情報開示されているが、本作のチャッキーはAI人形である。ブードゥー教の黒魔術を使用した、作品によってコロコロ設定が変わる殺人鬼が乗り移っているわけではない。アレクサを人形にぶち込んで、カメラなどの多機能化を図ったものだと思ってほしい。
そんなチャッキーだが、AIであることで恐怖感が無くなっていると私は思う。理由としては下記2点。
①学習する必要がある
極悪人形とはいえ、作品冒頭はAIが初期状態のため色々なことを学習する必要がある。ということは、基本的に作中に学んだことをベースに、チャッキーは行動したり応用するということだ。つまりは、何となく先の展開が読めてしまうということ。
「得体の知れなさ」がホラー映画には重要であり、シリーズ1作目はある意味そこがウケていたはずなのだが、本作チャッキーは、どこまで行ってもAIであり、理解の及ぶものなのだ。気持ち悪いけどそんなに怖くない。ただびっくりはする。
②家電が襲ってくる範囲を出ない
予告やあらすじでは、仰々しく何にでも接続して襲ってくる…と紹介されているが、皆さんちょっと考えてほしい。「冷蔵庫が襲ってきても怖いだろうか」と。予告にもあったドローンなどが襲ってくるのだが、たぶん頑張れば逃げ切れるし叩き落せる。
要は、何に接続できようが、家電中心のチャッキーチームは、冷静になっちゃったら敵として厳しいものばかりなのだ。チャッキーには、せっかくWEBに接続できるのだから、アンディの恥ずかしい動画をYoutubeにアップするなど、精神的な攻撃をお勧めする。
以上2点の理由により、AIチャッキーは失敗だったと私は思う。
マーク・ハミルが意外と違和感ない
観ている最中は忘れていたのだが、そういえばスターウォーズのルーク役でおなじみ、マスター・マークハミルがチャッキーの声を担当している。どうりでやたらとオジサン声だなと思ったが、結構ハマっていた。
子どもの活躍と、ラストシーンのやってやるぜ感

ITの制作陣は子どもの活躍が好きなのだろうか。今回も(?)大人顔負けの子どもたちが大活躍だ。ITの子どもたちよりも少し闘争心が控えめだが、チャッキーには全く引けを取らない。チャッキーよりも、むしろアメリカって怖いって感じになる。
余談:トイ・ストーリーと妙に既視感を覚える
余談だが、「アンディ」に執着を見せるチャッキーは、まるでダークサイドに落ちたウッディのようだ。同じタイミングで上映されているため、妙に既視感がある。トイストーリー4もこういう路線にちょっと変更してみてもらえないだろうか(嘘)。
まとめ: 君はいくつツッコみどころを作れるかな?
あんまり言わないでおくが、ホラーな雰囲気の中に「あれ?」というポイントがもちろん沢山出てくる。ちなみ、私はに思い返しただけで10個くらいは余裕で出てくる。ちょっとびっくりしながら、ツッコみどころを見つけるように是非楽しんでほしい。
概要・キャスト
公式URL: https://childsplay.jp/
監督 ラース・クレブバーグ
キャスト
オーブリー・プラザ
ガブリエル・ベイトマン
ブライアン・タイリー・ヘンリー
マーク・ハミル チャッキー(声)
原題 Child’s Play
製作年 2019年
製作国 アメリカ
配給 東和ピクチャーズ
上映時間 90分
映倫区分 R15+
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