満足度:79%【ランク高】
あらすじ
アフリカのサバンナに君臨する偉大なる王、ライオンのムファサが息子シンバを授かり、さまざまな動物たちが誕生の儀式に集まってくる。動物たちは、ヒヒの祈祷師ラフィキが皆の前にささげた将来の王シンバに深くこうべを垂れる。だが、自分が王になれないことに不満を募らせるムファサの弟スカーだけは、シンバの誕生を苦々しく感じていた。
おいでよ!どうぶつの森!

ディズニーの罪は、アニメの出来が良すぎることだ。
作品における世界観の完成度が高すぎて、子どものみならず大人まで、その世界に没入してしまう。ライオンキングを初めてアニメで観た子どもは、サバンナってこんな素敵な所なんだと夢を見る。
だが、現実はもちろん違う。動物園で観るライオンはなんだか気だるそうで動かないし、ミーアキャットとイボイノシシが完璧にハモりながら散歩したりしない。そんな現実世界に、きっと子どもたちはがっかりしていたに違いない。
しかし、本作はその理想的な世界観を、CGという魔法を使うことで、グッと現実に寄せることができた映画だ。
新たな映画の可能性を感じる一作
本作は、フルCGでの制作というのが最大のポイントだ。観賞前は「CGでやる意味あるんかな…」という疑問がかなりあったが、ここまで秀逸なCGができることが分かっていれば、なるほど作りたくなるもの納得だ。
なにせ、子ライオンが元気に遊びまわる可愛さや、人間のような会話場面を自由自在に操れるのだ。フルCGを活かして「動物作品」を作りたい、となった場合のベースとして「ライオンキング」が選ばれるのは至極当然だったかもしれない。動物何でも出てくるもんね…。
様々な映画でCGの発達は目にしていたが、ここまで生物のリアルさを前面に押し出したものはあまり記憶にない。ライオンキングが道を拓いた今後、動物がメインのCG作品が多く出てくるかもしれない。
ただ、リアルすぎて正直メスライオンの見分けはつかなかった。これもきっと、私がモテない要因の一つかもしれない…。
とにかく、映像が超綺麗

また、映像の美しさは動物だけではない。ナショナルジオグラフィックの映像でも観ているかのように、美しいサバンナの風景と動物たちの動きが、これでもかとピックアップされる。
自分の視聴環境が良かったこともあるだろうが、豊かな自然、生物の躍動などの表現手法としてはこれ以上ない出来だ。この映像美だけでも一見の価値がある。
もふもふもふもふ

上記の写真をご覧になってもらえればわかるだろうが、とにかく子ライオン時代のシンバやナラの可愛さは反則級だ。
隙あらばこちらに「もふりたい」という強烈な欲求を抱かせてしまう。特に、父親のムファサやナラとじゃれあっているところは、もう全部まとめて「もふらせろ」と言いたくなる。もふもふ。
このことからも、どれだけCGがリアルかわかってもらえるだろうか。
余談: Dolby CinemaTM を初体験
余談だが、福岡住まいの私は、今回初めてT・ジョイ博多と梅田でしか見ることができない「Dolby CinemaTM」を初体験してきた。コンセプトはキャナルシティにも実装されているIMAXと同じようなもので、要はめっちゃでかい画面で、めっちゃいい音響で映画を観る!というもの。
あくまでキャナルシティのIMAXと比較しての話になるが、映画に対しての没入感はこちらの方が上だなと感じた。詳しくは別記事にまとめようと思うが、本作のような、音楽と映像美に見どころがあるような映画には是非お勧めだ。
視聴環境が通常の鑑賞とは段違いなので、どちらも一度体験したら、映画好きとしては依存度が高く、料金も高くつくが、自身の期待作を観るには惜しくない額だ。
まとめ:安心・安全・安泰
誰と、どんなタイミングで観ても、ちゃんと楽しめるのが本作だ。ただし、正直に言うと「冒険してるなー」というところは基本的に無い。過去作と比較して、大きな見どころが映像美以外にないのは、贅沢な悩みと言えるだろう。
概要:キャスト
公式URL: https://www.disney.co.jp/movie/lionking2019.html
監督 ジョン・ファブロー
シンバ(声)ドナルド・グローバー
ナラ(声)ビヨンセ・ノウルズ=カーター
プンバァ(声)セス・ローゲン
ティモン(声)ビリー・アイクナー
2019年製作/119分/アメリカ
原題:The Lion King
配給:ディズニー
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