満足度:78% ドクター・スリープ 感想【ネタバレなし】

満足度:78% ドクター・スリープ  感想【ネタバレなし】

満足度:78%【ランク高】

※下記内容には前作「シャイニング」のネタバレを含みます。

あらすじ

40年前、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていた。そんな彼の周囲で児童ばかりを狙った不可解な連続殺人事件が発生し、あわせて不思議な力をもった謎の少女アブラが現れる。その力で事件を目撃してしまったというアブラとともに、ダニーは事件を追うが、その中で40年前の惨劇が起きたホテルへとたどり着く。

しっかり楽しむためには、予習がかなり必要な作品

本作はかの有名な「シャイニング」の舞台から40年後の続編である。当然、前作の内容を知らないと楽しめない作品なのだが、ちょっと面倒なのは、前作を観た上でさらにもう少し深く調べていかないといけないところだ。

何故かと言うと、そもそもサイコ・ホラーとして一世を風靡した映画「シャイニング」には、スティーブン・キングの原作に全然忠実じゃなかったという背景があり、そこが話をややこしくしているからだ。「シャイニング」は、私の個人的な評価もあまり高くないのだが、それもここに起因する。

前作は狂っていく父親にばかりフォーカスが当たっているのだが、何で彼だけが狂っていくのかが良くわからない。そしてシャイニングという題名の割に、ほとんどシャイニング(=超能力のようなもの)について触れられない。

原作のスティーブン・キングはその点を酷評している。たしかにあの映画だけ見ても訳が分からない。

つまり、前作はジャック・ニコルソンの凄まじい演技と、シンメトリーを基調としたキューブリックの撮影センスが、当時斬新だったサイコ・ホラーにピッタリと当てはまったことがヒットの要因であり、キング的要素はあまり必要なかったということになる。(それはそれで、凄いことだが)

結論を述べると、本作を楽しむためには「シャイニング」の視聴は必須だが、説明不十分のため、ある程度超能力としてのシャイニングや、ホテルの悪霊などについて調べておく必要があるのだ。

ホラーというよりは、SFに近いかもしれない

前置きが長くなってしまったが、本作はキングの原作に忠実であると言って良いだろう。物語の軸そのものが、超能力としての「シャイニング」になっており、きっとキングも満足しているだろう。

逆に、前作のようなサイコな空気感を期待していってはダメだ。

ホラー感は元々少なかったが、今回はさらに少ない。代わりにシャイニングを使った、精神力バトルのようなシーンの方が多い作品だ。イメージとしては“It”の空気感に“インセプション”の精神力のバトルを合わせたような感覚を持った。

そのため、ホラーとして観に行ってはダメだが、映画としては良くまとまっており、話の展開や構成も流石によく考えられている。シャイニングをベースにした、違うジャンルの映画だ。

何だかんだで偉大だった前作

あまり好きではないと記載したものの、前作のインパクトと撮影センスは、本作にもかなり影響を与えている。前作自体が、非常に良いスパイスになっている。それが無ければ、本作は凡作で終わっていただろう。

特に、私が前作のスパイスとして好きだったのは「音楽」だ。シャイニングのあのテーマを重要なポイントでかけてくると、非常にゾクゾクする。まるで「今から、恐ろしいことが起こるんだぞ」と言われているかのようだ。

シンメトリーなホテルの表現方法、双子の恰好、斧で壊されたドアなどなど、前作の要素が多分に盛り込まれていることで、悔しいけど盛り上がってしまった。やはり、前作は前作で良かったのだと思える。

また、難しいことは理解しているが、ジャック・ニコルソンも出られたら死ぬほど盛り上がっただろうな…と、思うシーンも多々あった。さすがに出演はかなわなかったが(もう80歳越えてるし)、どのシーンか是非劇場で確かめてほしい。

まとめ:フォースと共にあらんことを

個人的な満足度は低くないのだが、あくまで前作視聴+予習をした場合であり、無しだとおそらく満足度は「60点」くらいだったかと思う。

余談だが、スターウォーズのオビ・ワン役だったユアン・マクレガーと超能力を組み合わせると、自然とこの言葉が出てきてしまう。

きっと私だけではないはずだ。

概要・キャスト

公式URL: http://wwws.warnerbros.co.jp/doctor-sleep/index.html

監督 マイク・フラナガン
原作 スティーブン・キング

ユアン・マクレガー
レベッカ・ファーガソン
カイリー・カラン
カール・ランブリー
ザーン・マクラーノン
エミリー・アリン・リンド

2019年製作/152分/PG12/アメリカ
原題:Doctor Sleep
配給:ワーナー・ブラザース映画

記事写真参照元: (C)2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

「ドクター・スリープ」映画感想:オグマの映画レビュー
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