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満足度:55% 屍人荘の殺人 感想【ネタバレなし】

満足度:55点【満足度中】

あらすじ

ミステリー小説オタクの大学生・葉村譲は、先輩でミステリー愛好会会長の明智恭介に振り回され、ホームズとワトソン気取りで学内の瑣末な事件に首を突っ込んでいた。同じ大学に通い、私立探偵の顔も持つ剣崎比留子は、2人に音楽フェス研究会の夏合宿への参加を持ちかける。実は比留子のもとには「今年の夏合宿で何かが起こる」との犯行予告が届いていたのだ。夏合宿がおこなわれる山奥のペンション紫湛荘へと向かい、3人は研究会のメンバーと合流する。そしてその夜、密室状態となった紫湛荘で惨殺死体が発見され……。

みんな薄々気が付いていると思うけど、原作とは違うジャンルだよ

「小説:屍人荘の殺人」は、作家・今村昌弘さんのデビュー作かつ、 第27回鮎川哲也賞や「このミステリーがすごい!」など数々の賞を受賞している秀作である。

注目されていた小説であったため、私もたまたま原作を読んでいたのだが、同じく原作を読んだ皆さんは、本作の予告編を視聴した際に感じたはずだ。

「おや?…あれぇ…?」と。

例えるなら、“シチュー”を頼んだらビーフシチューではなくてクリームシチューが出てきたときのような、「間違っちゃいないけど、これじゃなかった感」を覚えたりしなかっただろうか。

そう、その感覚は間違ってはいない。本作は、意外性のある設定と、本格ミステリを絶妙な塩梅で成立させた秀作「小説:屍人荘の殺人」のフレームワークを活用したコメディ作品であると思った方がいい。

決して、この映画でハラハラしようとか、泣いて帰ろうとか思ってはいけない。くすっと笑えるギャグシーンと、浜辺美波様の可愛らしいお姿を拝見して、明日の活力を得るための映画なのだ。

うーん。頑張り方としては間違ってはいない。

しかし、原作を読んだ方であれば分かると思うが、屍人荘はその設定が理由で、実写化のハードルは高いと思われる。真剣に再現してやろうと思えば、結構な額の製作費が必要になるはずだ。

だから、ある意味監督の采配としては、この路線変更は正しいと言えるだろう。中途半端に再現して凡作を作るよりも、ターゲットをガラッと変え、ミステリなどを好まないライト層でも楽しめるような、コメディタッチの映画に路線を変えることで、興行収入だけは担保する。

なので、実は個人的にその路線変更に異論は無い。そもそも、あのボリュームを2時間以内にまとめるのはかなり困難だ。とはいえ原作があるおかげで、お話自体はギリギリ破綻せずに済んでいるし、ギャグも結構くすっとできる。

また、本作を視聴していると、ギャグに何となく懐かしい感じを覚えるのだが、視聴後に色々調べていてその理由に気が付いた。

本作の監督である、木村ひさし監督はTRICKシリーズの監督を務めた方だと言うではないか。確かにあのギャグの間や挟み方はTRICKに似ており、ああいうシュールな感じでボケを挟んでくるのが好きな人は、結構楽しめるかもしれない。

恐らく監督も、自分に求められていることや得意分野を重々理解しているため、このようなコメディタッチに振り切った作品を撮ったのだと推理する。

浜辺美波様の壮大なるプロモーションビデオ

また、上段にも記載した通り、本作は女性陣が楽しみにしているであろう、神木隆之介や中村倫也すら愛でることは許されない。

ただひたすらに、浜辺美波様を愛でる為だけの作品となっている。

監督も全力で振り切っており、原作の性格や容姿を反映せず、ただ浜辺美波様が可愛く映る為の恰好や仕草に終始した(たぶん)。世の男性陣は喜び、女性陣はあざといと言うだろう。

でもまあ、可愛く撮れてしまっているからしょうがない。心配になるくらい細いのが難点だけれど。

それでも銀幕で新日のレスラーが観られることは嬉しいのだ

画像参照元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000031712.html

余談だが、本作には新日本プロレス所属のレスラー永田裕志さんがチョイ役で出演している。予告にもあったので、ネタバレ範疇では無いと判断して記載しておこう。

ちなみに私は、新日本プロレスのゴリゴリのファンである。プロレスにかつてのような認知度が無いのがさみしいと、常々感じていたため、たとえチョイ役のギャグ要因であろうと、銀幕でプロレスラーを観られるのは嬉しいものだ。だれが映画館で「ゼアッ!」を観れると思うものか。

ちなみに、皆さんに言っておくが、今でこそ白目とかで若干ギャグ要素のある方だが、実はプロレス界を代表する王座「IWGP」の元チャンピオンであった方だ。しかも当時の最多防衛記録V10まで達成している、すごい人なのだ、と言うことはきちんと理解しておくように。(厳命)

まとめ:原作ファンの方は諦めよう

明智君もただの痛いヤツになっているし、葉村君も若干怖い顔という設定から、永遠の学生として名高い「神木隆之介」のさわやかスマイルに代わっているし、剣崎さんも髪の毛は肩まであった気がするけどとか、ツッコみ始めたらきりがない。

原作ファンの皆さんも、未読の方にも、共通して言えるのは「TRICK」を観に行くような感覚でいてください。ということだけかな。

逆に映画を観て原作に興味を持った方、原作はもう少し硬派ですよ。

概要・キャスト

公式URL: https://shijinsou.jp/

監督 木村ひさし
原作 今村昌弘
脚本 蒔田光治

神木隆之介
浜辺美波
中村倫也
葉山奨之
矢本悠馬
佐久間由衣
山田杏奈
大関れいか
福本莉子
塚地武雅
ふせえり
池田鉄洋
古川雄輝
柄本時生

2019年製作/120分/G/日本
配給:東宝

記事画像参照元: (C)2019「屍人荘の殺人」製作委員会

「屍人荘の殺人」映画感想:オグマの映画レビュー
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